
大学・高校が集積し、教育熱の高い家庭が多い京都。地域に根ざした個人塾・中小規模の学習塾は、受験指導から補習まで、子どもたちの学びを長年支えてきました。
でも、現場の本音は厳しいものがあります。少子化による生徒数の減少、大手オンライン塾・映像授業サービスの低価格攻勢、そして経営者の高齢化と後継者不足――「黒字経営でも、あと10年は続けられない」と感じている塾長が増えています。
一方で、生徒基盤・合格実績・講師陣をまとめて確保し、エリア展開を加速したい買い手も着実に増えています。こうした売り手と買い手の間でM&A(事業譲渡・株式譲渡)が活発化していますが、生徒・保護者の個人情報の取り扱い、講師の雇用形態の精査、テナント契約の承継にかかる専門家費用が、双方にとって大きな障壁になっています。
この負担を大きく軽減できるのが、国の「事業承継・M&A補助金(専門家活用型)」です。本記事では、認定支援機関として京都の中小企業に伴走してきた立場から、売り手・買い手それぞれが補助金を確実に受け取るための実務ポイントを丁寧に解説します。
【学習塾向けM&A補助金 活用の核心】
学習塾のM&Aは、設備や什器の評価よりも、「個人情報の適法な承継」と「講師の雇用実態」の精査が鍵を握ります。専門家によるデューデリジェンスなしに進めてしまうと、買収後に深刻なトラブルを招くリスクがあります。
学習塾は生徒の氏名・成績・家庭環境など、極めてセンシティブな個人情報を大量に保有しています。M&Aによってこれらの情報を第三者(買い手)に移転する際、個人情報保護法に基づく適切な手続きを踏まなければ、保護者からの苦情や行政指導、最悪の場合は訴訟リスクが生じます。弁護士や司法書士による法務精査の費用を補助金でカバーできます。
個人契約の講師やアルバイト講師が実態として雇用関係にあると判断された場合、過去にさかのぼって社会保険料や残業代を請求されるリスクがあります。また、M&A後に主力講師が一斉に離職すれば、生徒の退塾が相次ぎ、買収価値が一気に毀損します。労務デューデリジェンスの費用も本補助金の対象経費となり得ます。
学習塾の価値の多くは「好立地」に依存しています。しかし賃貸借契約の多くには「無断譲渡禁止条項」があり、オーナーの承諾なく事業を移転することはできません。テナント交渉や契約整備にかかる専門家費用も、補助金で賄うことが可能です。
学習塾のM&Aにおいて補助金を使うことは、単なるコスト削減ではなく、「生徒・保護者・講師を守り、地域の教育インフラを安全に次世代へつなぐ」ための必須投資と言えます。
補助金の審査員が着目するのは、「地域の子どもたちの教育環境がどう維持・発展するか」という視点です。学習塾ならではの加点ポイントは、主に以下の3点です。
「買い手が持つ映像授業システムや学習管理アプリを売り手の塾に導入し、講師一人あたりの指導可能生徒数を増やす」「AIを活用した弱点分析で個別最適化学習を実現し、合格率を向上させる」といった具体的な改善ストーリーが有効です。生産性向上と教育品質の両立をデータで示せると、審査員からの評価が高まります。
オンライン大手や映像塾との価格競争に巻き込まれない独自のポジショニングを示すことが重要です。「京都の難関私立中・高・大受験に特化した少人数指導」「外国人家庭向けの日本語+教科指導の複合サービス」「不登校・発達特性のある生徒への学習支援」など、地域密着型ならではの高付加価値サービスへの展開を訴求します。
少子化トレンドを踏まえた上で、単価向上や新サービス導入によって生徒一人あたりの収益をどう伸ばすかを数字で示します。退塾率・入塾率・季節変動を織り込んだ現実的な収支計画があることで、審査員に「実行できる計画」として説得力が増します。
採択通知はゴールではありません。補助金の実務で最も難易度が高いのは、採択後の「実績報告」です。学習塾のM&Aでは、テナント契約の名義変更交渉、個人情報移転の同意取得、講師との雇用契約の整備が短期間に重なり、支払タイミングが補助事業期間からズレやすい傾向があります。
見積書・契約書・請求書・振込明細、これらの書類の日付や名義に不整合があれば、その経費は1円も支給されません。「補助金の入金」という最終ゴールから逆算して工程を管理することが、受給漏れを防ぐ上で不可欠です。
代表の吾郷は、国に登録された認定経営革新等支援機関です。補助金の申請支援にとどまらず、M&Aプロセス全体を通じてサポートします。
当事務所の支援スタンス
仲介手数料や法務・労務デューデリジェンス費用として合計600万円(税抜)の経費が発生する場合の試算です(買い手支援類型)。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 対象経費合計 | 600万円 |
| 補助額(補助率2/3) | 400万円 |
| 実質的な自己負担 | 200万円 |
さらにDD(デューデリジェンス)費用が追加で150万円かかった場合、その2/3にあたる100万円も上乗せ補助されます。合計すると500万円の補助を受け取れる計算です。
個人情報の法務精査や講師雇用リスクの洗い出しにかける費用を補助金で賄えれば、安心して承継を進めながら初期コストも大幅に軽減できます。補助金を知っているかどうかだけで、これだけの差が生まれるのです。
※公募回や申請枠の要件により、補助率・上限額は異なります。申請前に必ず最新の公募要領をご確認ください。
個人情報承継の落とし穴、講師雇用リスク、実績報告での否認――知らないと数百万円を損するポイントが随所にあります。認定支援機関として、「確実に得をする」補助金活用と専門家連携のプランを個別にアドバイスします。
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※完全秘密厳守。生徒情報の引継ぎや講師雇用に関するご不安も、どうぞお気軽に。