会社売却には主な手法として、会社全体を売却する株式譲渡と、特定の事業のみを選定して売却する事業譲渡が
あります。株式譲渡では、株式が売却対象となるため、資産に加えて負債も買い手に移転することになります。
一方、事業譲渡では、設備等の売却対象を一つ一つ選定していき、買い手に売却します。
その対象には負債は含まれません。
会社売却のメリットには、主に「従業員の雇用維持」や「取引先の維持」が挙げられます。
買い手のM&Aを実施する背景の一つに人材確保が挙げれます。
昨今では、業種問わず人手不足に悩まれている企業が増えているため、一定の労働力を有する売り手は
魅力的に映るでしょう。会社売却により従業員の雇用が維持され、引き続き活躍の場が確保されます。
M&Aにより同業種の買い手の場合は販路拡大となり、
異業種の買い手の場合は仕入れ先や販売先が既にある状態で新規参入することができます。
このように、売り手がこれまで培ってきた販売先や仕入れ先との取引を買い手に継続してもらうことができます。
会社売却を検討される経営者は、それをはじめて経験される方がほとんどです。
不安があるかと思いますが、まずは一歩足を踏み出すことが重要です。
会社売却で何を守りたいか、その優先順位を決めて、少しずつ進めていきましょう。