

紙の需要が減少する一方で、企業の販促・地域情報発信のニーズは形を変えて続いています。
京都でも、名刺・チラシ・社内報・観光パンフレットなどを手掛けてきた小規模印刷会社が、
後継者不在によって廃業の岐路に立たされています。
しかし実際には、印刷会社の“技術・データ・顧客基盤”は多くの企業にとって価値ある資産です。
M&Aによって事業を引き継ぎたい買い手は存在します。
この記事では、京都の印刷業における買い手の特徴を、「水平統合」と「垂直統合」の2つの切り口で整理します。
この記事でわかること
・印刷業のM&Aが注目される背景
・水平統合・垂直統合それぞれの買い手像
・経営者が今から整えるべき実務的ポイント
全国的に印刷業の廃業は年間約700〜800件といわれます。
デジタル化や紙媒体の縮小が進む一方で、地域に根ざした印刷会社は
「地元企業・学校・寺社・観光業者」などから安定的な依頼を受けており、
小規模でも黒字を維持している会社が多いのが実情です。
そのため、こうした企業は買い手にとって「地元営業網と人材を一度に得られる貴重な存在」として
近年M&Aのニーズが高まっています。
京都の印刷業の特徴
・寺社仏閣、観光施設、伝統産業向けの印刷物が多い
・老舗企業との長期取引が多く信用が厚い
・職人の技術(特色印刷・加工)や地域密着営業が強み
これらの要素が、他地域の印刷会社や広告代理店などの買い手にとって魅力的な資産となっています。
まずは同業による「水平統合」です。
これは、同じ印刷・製版・製本・広告関連事業者が買収するケースで、目的は明確です。
「生産性向上」「固定費削減」「エリア拡大」によって、利益体質を強化することです。
水平統合で想定される買い手候補
・京都・大阪・滋賀の印刷会社(地場拡大目的)
・販促物や商業印刷を手がける中堅企業
・印刷機材の稼働率を上げたい同業者
・製本・パッケージ業者(生産ライン統合狙い)
印刷業は設備産業の側面が強いため、印刷機の台数や作業員をまとめて稼働させるだけでも効率化が可能です。
また、地域密着の営業ルートを持つ京都の会社は、
「地元顧客を取り込みたい大阪企業」などにとって最適な拠点になります。
特に最近では、印刷に加えてWeb制作やデザインも内製化している企業が増え、
紙+デジタルの統合提案力を目的とした買収が目立っています。
次に、異業種による「垂直統合」です。
印刷業と取引関係のある周辺分野が、サービス拡張を目的に買収するパターンです。
垂直統合で想定される買い手候補
・広告代理店・デザイン会社(印刷工程を内製化)
・イベント企画・ノベルティ製作企業
・通販・EC事業者(パッケージ印刷一体化)
・物流会社(発送・封入作業までの効率化)
こうした企業にとって印刷会社の買収は、外注費の削減とスピードアップにつながります。
また、データ制作から発送までを自社完結できることで、
「顧客への提案力」「価格競争力」が高まります。
特に京都では、観光地図・パンフレット・文化施設の印刷需要が根強く、
これらの顧客層を持つ会社は地域ブランドとしての価値が非常に高いと言えます。
① 顧客リスト・取引履歴の整備
売上上位10社の一覧や、リピート取引率などを整理しておきましょう。
安定した顧客基盤が、買い手にとっての最大の安心材料です。
② 設備・機材の稼働状況の把握
印刷機の型式・導入年・稼働率などを明確にしておくと、
買い手はシナジー効果を判断しやすくなります。
③ 業績改善を図りいつでも譲渡できる体制を整える
日々、売上向上・利益率改善を続けることが、
最善のM&Aの準備となります。
業績が安定している状態であれば、買い手の検討もスムーズになるでしょう。
印刷という仕事は、単なる製造業ではなく「地域の情報を形にする仕事」です。
今、後継者がいなくても、その役割を引き継ぐ手段はあります。
M&Aを通じて、長年築いてきた雇用・信用・技術・取引基盤を
次世代に承継することが、京都の産業を支える道でもあります。
「閉業」ではなく、「承継」という選択を。
それが、印刷業経営者に残された、もっとも前向きな承継のかたちです。
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