
京都府内の自動車整備業では、後継者不在による廃業が年々増加しています。
後継ぎが見つからず、工場の設備投資や人材確保に限界を感じて廃業の選択をする経営者が増えている一方で、
最近はM&Aを活用して整備工場を引き継ぐ動きも広がっています。
本稿では、自動車整備業を取り巻く実情を踏まえながら、
「廃業」と「M&A」の違いを整理し、経営者が判断の参考にできるポイントをまとめます。
この記事でわかること
・京都府内で進む整備業の廃業実態
・廃業とM&Aの実務的な違い
・経営者が判断すべき3つの着眼点
自動車整備業は、少人数経営・家族経営が多く、後継者不在率が非常に高い業種の一つです。
2025年時点で、全国の整備工場の約4割が60代以上の経営者により運営されており、
京都でも特に郊外の指定・認証工場では事業承継先が見つからないまま廃業するケースが目立っています。
廃業の主な理由は次の通りです:
この結果、近隣の取引先や顧客が他地域に流出し、
地域の整備ネットワークが縮小している現象も起きています。
整備業の「廃業」と「M&A」は、どちらも経営者の引退を前提にした選択ですが、
残るもの・失われるものがまったく異なります。
| 項目 | 廃業 | M&A |
|---|---|---|
| 目的 | 事業の終了・清算 | 事業の継続・承継 |
| 従業員 | 退職手続き・再就職支援 | 雇用継続 |
| 顧客・取引先 | 契約終了・他社紹介 | 既存顧客の継続引き受け |
| 設備・工具 | 売却・処分 | 事業とともに引き継がれる |
| 建物・土地 | 解体または賃貸・売却 | 賃貸契約や地代調整で継続利用可能 |
| 経営者の収益 | 清算費用・在庫損が発生 | 譲渡対価を得られる |
特に整備業では、設備・資格・顧客データ・職人という“現場資産”が多いため、
廃業にするとそれらが一気に失われます。
M&Aを選べば、これらを次の世代へ引き継ぐことが可能です。
近年、京都を含む関西圏では「整備業×M&A」が注目されています。
その理由は、買い手側にとって次のようなメリットがあるためです。
新規で工場を立ち上げる場合、建設・機材・認可・人材採用を含めて1年近く要しますが、
M&Aならすぐに稼働できる状態からスタートできます。
そのため、2024〜2025年にかけて中堅整備グループや中古車販売店による買収が増加しています。
整備業では、取引先や顧客基盤そのものが事業価値になります。
リピーター比率、法人契約、保険会社経由の入庫実績などを整理し、
「どこまで引き継げるか」を可視化することが重要です。
整備工場では、建物(リフト・ピット一体構造)をどう扱うかが焦点になります。
土地を売却するのか、賃貸で残すのか、設備だけ譲るのか──。
不動産と事業を別々に考えることで、選択肢が広がります。
車検ラインが稼働しているうち、整備士が在籍しているうちに動くことが、
M&Aを成立させる前提条件です。
閉めてからでは遅く、現場が動いている時期こそが交渉のチャンスです。
自動車整備業は地域にとって不可欠なインフラです。
経営者が引退を考えるとき、廃業だけが選択肢ではありません。
設備・技術・顧客を残す手段として、M&Aを選択するケースが増えています。
大切なのは、「誰に引き継ぐかを早めに考えること」。
事業が元気なうちに次の担い手を探すことが、最も誠実な承継の形です。
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