
京都府内で建築工事業(総合建設業・工務店)を経営されるオーナー様にとって、後継者不在による出口戦略は、会社の存続だけでなく、協力会社とのネットワークや現場スタッフの雇用を守るための極めて重要な決断です。
長年築き上げた「地域での指名受注ルート」や「施工管理の体制」を正当な対価として受け取る「小規模M&A」の最新相場と査定ロジックを解説します。
【スマホで30秒:この記事の結論】
建築工事業のM&A査定では、一般企業の計算式をベースにしつつも、工事特有の「未成工事支出金」や「前受金」、そして何より「受注残」の収益性をどう評価するかが最大の見せ所となります。
(時価純資産) + (修正EBITDA × 2〜4年)
現預金や車両、所有不動産(資材置き場等)に加え、未収金の回収懸念を精査します。建築業において注意すべきは、過去の施工物件に対する「瑕疵担保責任」です。査定の段階では、将来的な補修リスクを負債としてどう見積もるかが議論になります。適切な施工記録とアフターフォローの体制が整っていることは、時価純資産の毀損を防ぐ重要な要素です。
オーナー経営の場合、役員報酬の適正化や交際費の足し戻しはもちろんですが、建築業では「労務費の適正評価」が不可欠です。オーナーが現場監督を兼任している場合、その業務を代替する人材を採用した際の実質的な利益を算出します。この「修正後の利益」が、営業権(のれん代)算出の基礎となります。
買い手(大手ゼネコン、多角化を狙う不動産会社、隣接業種の企業)が、高くても買いたいと判断する、京都の建築工事業特有の資産を深掘りします。
建築業界のM&Aで、最終局面において減額要因となりやすいポイントを解説します。
● 時価純資産:4,000万円
(現預金、資材置き場不動産、回収確実な完成工事未収金)
● 修正後の実質利益(EBITDA):1,500万円
(オーナー報酬を管理職相場へ調整、余剰経費を修正後)
● 評価倍率:3.0倍
(豊富な受注残と一級施工管理技士の在籍を評価)
● 営業権評価:4,500万円
譲渡想定価格:8,500万円
廃業を選んだ場合、進行中の工事の引き継ぎ先探しや瑕疵担保責任の保証問題、さらには従業員の解雇トラブルなどで、資産は目減りする一方です。M&Aであれば、これまでの運営実績を「営業権」として正当に現金化し、リタイア後の生活資金を最大化することが可能です。地域経済を支えてきた建築業の最後を、赤字の廃業ではなく、黒字の譲渡で締めくくるべきです。
建築工事業のM&Aを成功させるためには、買い手が「この会社を買えば、翌日から現場が回る」と確信できる状態を作ることが不可欠です。
受注残や資格保有者の価値、地域での信頼をロジカルに数値化し、貴社の「本当の価値」を引き出します。廃業を決める前に、まずは現在の市場価値を確認してください。
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