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相談事例

2025年11月17日

京都の建築工事業の経営者が理解すべき、会社売却の流れやメリット

事務所だより|岡山県の相続専門司法書士たてやま法務事務所

京都の建築工事業の経営者が押さえておきたい、会社売却(M&A)の流れと判断ポイント




 京都で建築工事業を営む経営者の中には、「M&Aについて、将来の選択肢として一度聞いておきたいといった方が多い」という印象があります。
 特に、技術者の高齢化、人手確保の難しさ、資材高騰など、将来の見通しを考えると早めに情報を整理したいという声は増えています。




この記事でわかること

  • 建築工事業における会社売却(M&A)の実務ステップ

  • 検討を始めるべきタイミング

  • 廃業と比べたときのメリット・負担軽減のポイント




結論:売上・案件が安定しているうちに動くことで、好条件での交渉が可能





 建築工事業の場合、「案件数がまだ確保できている段階」で検討を始めるほど買い手候補の幅が広がる傾向があります。












早めに検討 元請・協力会社・従業員など、既存の体制を維持しながら条件を比較しやすい
業績悪化後の検討 買い手が限定され、売却条件が希望と離れたものになりやすい



 検討が早いほど選択肢が広がる傾向があるため、「どのくらいで売却できるのか」を確認しておくだけでも問題ありません。
 まずは流れと相場観だけ把握しておくことが重要です。




建築工事業における会社売却の基本ステップ



① 現状数字の整理



 最初に行うのは「数字の棚卸し」です。次の資料があれば十分です。





ポイント:完璧である必要はありません。揃っている範囲内で確認しながら整理していく形でも進められます。


② 売却条件の整理



 次に、どのような引継ぎを望むのかを整理します。




 金額面だけではなく、雇用・取引先・業務の継続性も含めた条件整理が重要です。



③ 買い手候補への打診



 条件のイメージが固まったら、専門家を通じて買い手候補へ打診します。
 建築工事業では、主に次のような企業が候補になります。




 この段階では、会社名や取引先名は伏せた概要のみで進めるため、情報が外部に漏れる心配はありません。



④ 条件交渉と基本合意



 買い手と面談を重ね、前向きな検討となれば条件を具体化していきます。








協議項目
売却価格/支払い方法/従業員の処遇/取引先の引継ぎ/工事用車両・機械の扱い など



 方向性がまとまれば基本合意書を締結し、最終契約へと進みます。



⑤ 最終契約・引継ぎ



 詳細な調査(デューデリジェンス)を経て、最終契約・対価の支払い・株式や事業の引渡しを行います。
 その後、一定期間はオーナーが取引先紹介・施工管理の引継ぎなどに関わり、段階的に現場から離れていく形が一般的です。



会社売却を選ぶことで得られる主なメリット



① 雇用・取引先の維持



 廃業を選ぶと、従業員の雇用は終了し、元請・協力会社との関係も途切れてしまいます。
 一方で会社売却では、人材・技術・取引先を新しい経営体制のもとで維持できる可能性が高まります。



 建築工事業は、長年の信用で成り立つ業種です。技術や取引を次につなげるという意味でも、会社売却は大きな選択肢となります。



② 廃業に伴う残務とM&Aの際の費用の軽減



 廃業では、車両・機械の処分、倉庫の原状回復、協力会社への説明など、多くの負担が発生します。
 会社売却では、これらを引き継いでもらえるケースがあり、残務の負担を大幅に抑えられる可能性があります。



③ 手取り資金の確保



 廃業で手元に残るのは資産売却分に限定されますが、会社売却では事業価値(のれん)が金額に反映されるため、まとまった資金を確保できる可能性があります。



④ 経営負担からの解放



 会社売却を行うことで、資金繰り、借入金、個人保証などの経営者リスクから解放されます。
 その後は、短期間だけアドバイスをしながら段階的に退任するなど、ご自身の状況に合わせた関わり方が選べます。



建築工事業の経営者が動き始めるべきタイミング





  • 体力的に現場に出る負担が大きくなってきた

  • 経験者の採用が難しくなり、組織づくりに悩んでいる

  • 売上は維持できているが、今後の投資に迷っている



 この段階であれば、まずは選択肢と相場感を知るだけでも十分です。
 売却を前提にせず、廃業との比較材料として情報を収集しておくことが重要です。




まとめ:廃業だけでなく、会社売却という選択肢も持っておく



 建築工事業の会社売却は、決して軽い判断ではありません。
 しかし、売上が安定している段階であれば、雇用・取引先・技術・取引関係を守りながら、経営者自身の次の人生を考える余地が生まれます。



 将来の判断を後悔しないためにも、まずは流れと相場を押さえておくことをおすすめします。



一度、専門家と現状を整理してみませんか





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