相談事例
2025年11月09日
後継者不在の京都の木工所・家具製造業者の経営者が理解すべき、M&Aで想定される買い手候補

京都の木工所・家具製造業が抱える“後継者不在”という現実
京都には、長年にわたって家具や建具、什器などを手がけてきた木工所が数多くあります。
しかしその多くが、家族経営や10人未満の職人で構成されており、
後継者不在による廃業リスクが年々高まっています。
「技術を継ぐ人がいない」「長年お世話になった取引に申し訳ない」──そんな声が聞こえてきます。
このような状況の中で、
M&A(会社・事業の譲渡)という選択肢が注目されています。
ここでは、
京都の木工所・家具製造業で想定される買い手候補を、水平統合・垂直統合の2つの視点から整理します。
【この記事でわかること】
・木工・家具業界で進む水平統合と垂直統合の動き
・京都で想定される買い手のタイプ
・譲渡後の運営がどう変わるのか
水平統合──同業による連携で“生産力”と“販路”を補い合う
木工・家具業界では、
同業同士の統合(水平統合)が増えています。
これは、同じ業種間で人材・設備・取引先を共有し、生産性と販路を補い合う動きです。
具体的には、
- 加工機械や塗装ラインの共有で設備投資を削減
- 特注家具・建具など分野ごとの分業体制を構築
- 共同ブランドとして販路を広げる
買い手としては、
京都・大阪・滋賀などで複数工場を持つ家具メーカーや建具企業が中心です。
これらの企業は「特注対応ができる職人力」を求めており、熟練の技術を持つ地場工場を取り込みたいと考えています。
経営者にとっては、
職人・設備・取引先をそのまま活かせる形での承継が可能になります。
垂直統合──建築・インテリア関連企業による“内製化”の動き
もう一つの流れが、
垂直統合です。
これは、
木工製造を外注していた業界が、自社内での一貫生産を目指す動きです。
買い手となるのは、
① 建築会社・工務店
→ オーダー建具や造作家具を自社で製造するための内製化ニーズ。
② 内装・店舗デザイン会社
→ 商業施設やホテル案件で、木工対応を社内完結させる目的。
③ 家具小売・インテリアブランド
→ 商品企画から製造・販売までを統合し、ブランド強化を図る狙い。
このような垂直統合型では、買い手は
「品質」「納期」「柔軟対応」を重視します。
すでに現場で信頼されている京都の木工所は、
“技術があるブランド”として高く評価される傾向があります。
取引先と雇用を守るために
M&Aの目的は「売ること」ではなく、
これまで支えてくれた取引先や従業員の生活を守ることにあります。
経営者が元気なうちに検討を始めれば、取引を継続し、現場の雇用も安定したまま承継することができます。
買い手が注目する評価ポイント
- 技術力:特注・曲線加工・木質塗装など専門技術の有無
- 人材構成:職人の年齢層・定着率・若手の育成状況
- 取引先:ゼネコン・設計事務所・ホテル・飲食など継続案件の有無
- 設備環境:主要機械の保守状態・CAD対応・塗装ブースの有無
特に京都では、寺社・町家修復などの木工需要があり、
伝統技術をもつ工場は評価が高い傾向です。
単なる製造力だけでなく、
地域に根ざした信頼関係が価値として見られます。
“身売り”ではなく“承継”という発想を
木工所や家具製造業は、地域の文化と暮らしを支える産業です。
「もう年だから」「跡継ぎがいないから」と閉じてしまうのは苦渋の決断だと思います。
M&Aは、そうした
技術・人材・信用を“次の世代へ引き継ぐ”ための手段です。
経営が安定しているうちに検討を始めることで、
自社に合った買い手を選べるという大きなメリットがあります。
同業か、建築・デザイン関連か──方向性を整理するところから始めてみてください。
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