
パンの消費量が全国トップクラスの京都。しかし今、そのこだわりのベーカリーを支えてきた経営者たちが、かつてない岐路に立たされています。
早朝からの過酷な労働環境、集まらない職人、高騰し続ける小麦粉・バター・光熱費――「新店舗を出したいが設備投資が重すぎる」「今の店を回すだけで精一杯」というのが、多くの経営者様の本音ではないでしょうか。この状況を打開するため、高額な設備と職人、そして地域に根付いた顧客基盤を一括で確保できるM&A(事業譲渡・株式譲渡)に踏み切る経営者が増えています。一方で、後継者不在や体力的な限界から「地域に愛された味を残したい」と譲渡を決断される経営者様も少なくありません。
ただ、M&Aには仲介手数料や買収前のコンプライアンス調査(デューデリジェンス)など、まとまったキャッシュアウトが避けられません。この負担を大きく軽減できるのが、国の「事業承継・M&A補助金(専門家活用型)」です。
本記事では、認定支援機関として京都の中小企業に伴走する立場から、パン屋だからこそ押さえておくべき「労務・財務リスクの調査」の重要性と、補助金を確実に受給するための実践的な戦略を解説します。
【パン屋・ベーカリーがこの補助金を使うべき3つの理由】
パン屋のM&Aは、単なる店舗の居抜き売買ではありません。早朝からの労務管理と高額な設備の時価評価を丸ごと引き継ぐ、非常にデリケートな取引です。デューデリジェンスを省くと、買収後に取り返しのつかないダメージを負うことがあります。
パンの製造は早朝(深夜)から始まることが多く、労働時間の管理が曖昧になりがちです。「固定残業代を払っているから大丈夫」と思っていても、実態の労働時間が上回り「隠れ残業」が常態化しているケースは少なくありません。M&A後にこれが発覚すれば、過去に遡って未払い残業代を請求されるリスクがあります。こうした「簿外債務」を事前に洗い出す労務デューデリジェンスの費用は、本補助金の対象となります。
オーブンやミキサー、ドウコンディショナーなどの設備は、帳簿上の減価償却が終わっていても実際に稼働できるかどうかの見極めが重要です。買収直後に数百万円規模の修繕や買い替えが発生するリスクを防ぐため、専門家を入れて財務・設備の状況を精査する費用も補助金を活用すべき対象です。
事業譲渡の場合、店舗の賃貸借契約をスムーズに引き継げるかどうかの法務精査(家主の承諾等)が必要です。また売り手側からすると、廃業時のスケルトン戻し(原状回復)や不要設備の廃棄に数百万円かかるケースがあります。本補助金では、売り手が事業譲渡に伴って一部事業を畳む際の廃業費(原状回復費・設備解体費など)も支援対象(最大300万円)となります。
多くの補助金の補助率は「1/2」ですが、本補助金の「買い手支援類型(I型)」は無条件で「補助率2/3」が適用されます。
さらに、基本の補助上限額600万円に加え、デューデリジェンスを実施する場合は200万円が上乗せされ、最大800万円まで補助枠が広がります。
パン屋のM&Aにおいて「労務・財務DD」は絶対に省けないプロセスです。専門家への調査費用を惜しんで、後から未払い賃金の請求や設備故障のリスクを背負い込むのは、どう考えても割に合いません。「DD上乗せ枠」をフルに活用することが、安全な買収の前提条件といえます。
補助金は申請すれば必ずもらえるものではありません。審査を通過して初めて受け取れます。そこで審査を有利に進める武器が「加点事由(ボーナスポイント)」です。
本補助金には、「事業場内最低賃金を+30円以上引き上げる計画を策定し、従業員へ表明する」ことで審査上の加点が得られる仕組みがあります。パン業界では職人や販売スタッフの確保・定着のために、すでに賃上げや待遇改善を検討している経営者も多いはずです。「どうせ市場の流れで賃上げするなら、それを補助金の加点材料として公式に使い、採択を確実に勝ち取る」――これが賢い経営判断です。
補助金は「何でも使える」わけではありません。店舗経営者が特に勘違いしやすいポイントをまとめました。
【対象外(NG)になる経費の代表例】
【対象(OK)になり得る経費】
補助金申請で最も多い失敗が、「フライング着手」です。
原則として、補助対象となる経費は「交付決定通知書」が届いた日以降に契約・発注・支払いを行ったものに限られます。
よくあるのが、話し合いが進んでいるからと焦って、交付決定前にM&A仲介会社と本契約を結んだり、弁護士にDDを依頼してしまうケースです。こうなると、その費用は全額対象外になります。どれだけ話が煮詰まっていても、ハンコを押す前に必ず認定支援機関を巻き込み、スケジュールを整理することが不可欠です。
代表の吾郷は、国に登録された認定経営革新等支援機関です。補助金の申請支援にとどまらず、M&Aプロセス全体を通じて以下のサポートを行います。
当事務所の支援スタンス
仲介手数料や法務・財務デューデリジェンス費用で総額600万円(税抜)の経費が発生する場合の試算です(買い手支援類型)。
さらに、DD費用として追加で150万円かかった場合、その2/3(100万円)も上乗せ補助されます。合計すると500万円の補助を受け取れる計算です。手続きを知っているかどうかだけで、これほどの差が生まれます。
※公募回や申請枠の要件により、補助率・上限額は異なります。申請前に必ず最新の公募要領をご確認ください。
設備は対象外、契約は交付決定後から――知らなければ数百万円を損する落とし穴が随所にあります。認定支援機関として、「確実に得をする」補助金活用と専門家連携のプランを個別にアドバイスします。
無料相談はこちら:https://tsunagupartners.com/contact.php
※完全秘密厳守。まずは「自社が補助金の対象になるか」の診断からお気軽にどうぞ。
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