
京都府内で中華料理店を経営されるオーナー様にとって、後継者不在による出口戦略は、長年守り続けてきた「味」と「地域での居場所」をどう残すかという、極めて重要な決断です。
長年築き上げた「固定客(ファン)」や「使い込まれた厨房設備」を正当な対価として受け取る「小規模M&A(事業譲渡)」の最新相場と査定ロジックを解説します。
【スマホで30秒:この記事の結論】
飲食店、特に火力を多用する中華料理店のM&A査定では、一般企業の計算式をベースにしつつも、飲食特有の「設備の劣化状況」と「実質的な集客力」をどう数値化するかがポイントになります。
(時価純資産) + (修正EBITDA × 1〜3年)
中華レンジ、北京鍋、冷蔵庫、製氷機などの厨房設備は、耐用年数を過ぎていても、メンテナンスが行き届き「即営業可能」であれば価値として認められます。私が査定を行う際は、特に「グリストラップ(油取り)」や「排気ダクト」の状態を注視します。京都の古い物件では、これらインフラの再整備に多額の費用がかかるため、良好な状態を維持していることは、買い手にとって数百万単位のコスト節約=プラス査定に繋がります。
個人店では、オーナーや親族が現場に入り、人件費を抑えているケースが多いです。査定では「店長や料理人を外注した場合の市場給与」を差し引いた後の利益を「真の事業利益」として再計算します。一方で、個人的な交際費や車両費、過度な節税経費を利益に足し戻すことで、経営実態を可視化します。この「修正後の利益」が、営業権(のれん代)算出の基礎となります。
買い手(飲食チェーン、新規独立希望者、異業種参入企業)が、高くても買いたいと判断する、京都の中華料理店特有の資産を深掘りします。
成約直前の調査で、価格交渉の「弱み」にされやすいポイントを解説します。事前の整理が重要です。
● 時価純資産:800万円
(現預金、厨房設備時価、保証金の一部)
● 修正後の実質利益(EBITDA):600万円
(オーナー報酬を市場相場へ調整、余剰経費を修正後)
● 評価倍率:2.0倍
(好立地と安定した常連客を評価)
● 営業権評価:1,200万円
譲渡想定価格:2,000万円
廃業して「スケルトン(原状回復)」に戻す場合、数百万円の解体工事費を支払う必要があります。一方で、M&A(事業譲渡)であれば、設備だけでなく「営業実績(のれん)」を現金化でき、手残りは数千万円規模で変わります。リタイア後の生活資金を最大化するためには、「店をたたむ」前に「店を売る」という選択肢をロジカルに検討すべきです。
中華料理店のM&Aを成功させるためには、買い手が「これなら自分でも回せる」と思える環境作りが重要です。
長年守り続けた味や設備、地域での信頼をロジカルに数値化し、貴店の「本当の価値」を引き出します。廃業を決める前に、まずは現在の市場価値を確認してください。
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