
京都で中華料理店を経営されている方の中には、「将来の選択肢として聞いておきたいオーナーが多い」一方で、実際にどのような流れで会社売却が進むのか、どのタイミングで動き出すべきかが分からず、判断を先送りにしているケースも少なくありません。
中華料理店は、味やレシピだけでなく、常連のお客様、スタッフのチームワーク、仕入先との関係など、多くの要素で成り立っています。廃業によってそれらを一度に終わらせるのか、会社売却を通じて誰かに引き継ぐのか──その違いを理解しておくことが重要です。
最初に押さえておきたいポイントは、会社売却の検討は「売上や客数が安定している段階」で始めるほど、希望条件に近いかたちで売却できるということです。
| 売上が安定している場合 | 複数の候補から比較検討しやすい/雇用や店名など希望条件を反映しやすい |
| 売上が落ち込み始めてからの検討 | 候補が限られやすい/改装費や人件費負担を理由に条件が厳しくなりやすい |
「経営状況が厳しくなってから」ではなく、この先数年を見据えたときに不安を感じ始めた段階で情報を集めておくと、廃業と会社売却を冷静に比較しやすくなります。
検討が早いほど選択肢が広がる傾向があるため、すぐに売却を決めなくても、流れや相場観だけ先に把握しておくことには充分に意味があります。
最初のステップは、店舗の「数字を整理すること」です。完璧に揃っていなくても構いませんが、次のような資料があると話が進めやすくなります。
次に、「何を優先したいか」を整理します。金額だけでなく、次のような点を考えておくと良いでしょう。
この段階で譲れない点と柔軟に考えられる点を整理しておくと、あとで条件を比較するときの基準になります。
数字と条件のイメージがまとまってきたら、M&Aの専門家を通じて買い手候補への打診を行います。京都の中華料理店の場合、例えば次のような相手が想定されます。
このタイミングでは、店舗名や正確な住所を伏せた形で概要を提示し、興味を持った候補に対して段階的に情報を開示していくのが一般的です。
具体的な候補が見つかれば、次は条件のすり合わせに入ります。主な論点は次の通りです。
| 主な協議項目 | 売却価格/支払い方法・タイミング/従業員の処遇/店舗契約の扱い/レシピ・屋号の扱い/オーナーの関与期間 など |
| 確認しておきたい点 | どこまで現在のスタイルを残してもらえるのか/人件費やメニュー構成に大きな変更があるか など |
方向性が固まった段階で、合意した内容をまとめた「基本合意書」を締結し、最終契約に向けた詳細な確認へ進みます。
買い手側による詳細な調査(デューデリジェンス)を経て、最終契約を締結し、対価の支払いと株式または事業の引渡し(クロージング)を行います。
その後、一定期間はオーナーが常連客への挨拶、レシピや仕込みの引継ぎ、仕入先の紹介などを行い、徐々に現場から離れていくケースが多く見られます。
廃業の場合、従業員の雇用は原則として終了し、長年続けてきた仕入先との取引も途切れてしまいます。一方、会社売却を選ぶことで、スタッフの雇用や仕入先との関係を新たな経営者のもとで維持できる可能性が高まります。
職人の世界は“人の信頼”で成り立っています。M&Aは、単に会社を引き渡す手段ではなく、技と仕事を次の世代へ残すための橋渡しです。取引先と雇用を守る──それが結果として、自分の仕事を未来につなげることにつながります。
中華料理店でも同じように、長年支えてくれたスタッフや仕入先、お客様との関係をできる限り残すことがM&Aによって可能になります。
飲食店の廃業では、原状回復工事、設備の撤去や処分、在庫食材の処理など、見落としがちな費用や手間が発生します。また、従業員への説明や取引先への挨拶など、精神的な負担も大きくなりがちです。
会社売却の場合、厨房設備や内装をそのまま引き継いでもらえるケースが一般的で、廃業と比べて残務整理の負担はありません。
廃業で得られる現金は、設備の処分や在庫整理などに限定されます。一方で会社売却では、店舗の収益力・立地・ブランド・スタッフ体制などを総合的に評価した対価が支払われることになります。
その結果として、老後資金や次の生活の準備に充てられる資金を確保できる可能性があります。ただし金額は、売上や利益、立地条件などによって大きく変わるため、早めに目安だけでも確認しておくことが重要です。
中華料理店の経営では、長時間の営業、人材不足、原材料価格の変動、設備投資の判断など、多くの負担が日常的にのしかかります。会社売却を行うことで、資金繰り、借入金の返済、個人保証などの経営者リスクから解放されます。
そのうえで、一定期間はアドバイザーとして関わるのか、完全に第一線から退くのかなど、ご自身の体調やご家族の状況に合わせた関わり方を選ぶこともできます。
次のようなサインが見え始めたタイミングで、一度情報収集をしておくことをおすすめします。
この段階であれば、「今すぐ売る」ことを前提にせず、まずは選択肢とおおよその相場感を知るという位置づけで動くことができます。廃業との比較もしやすくなります。
中華料理店を手放す決断は、多くのオーナーにとって簡単には割り切れない、苦渋を伴う選択です。だからこそ、廃業だけを前提に考えるのではなく、会社売却という選択肢があることを知ったうえで判断することが大切だと考えられます。
売上がまだ安定している段階で、数字や条件を整理し、会社売却の流れを押さえておくことです。M&Aによって雇用や取引先、お客様との関係を守ることができます。オーナー自身の次の生活も見据えた形で選択をすることが可能です。
つなぐパートナーズでは、京都を中心に中華料理店を含む中小規模飲食店のM&A・事業承継のご相談をお受けしています。決算書や月次の数字を拝見しながら、廃業と会社売却の違い、お考えになられている優先順位、おおよその相場感を整理してお伝えします。
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