

京都の街を走るタクシーは、観光・通勤・地域移動を支える大切な交通インフラです。
しかし近年、経営者の高齢化とドライバー不足を背景に、タクシー会社の廃業が目立ち始めています。
一方で、M&Aを活用して会社を次世代へ引き継ぐ動きも確実に広がっています。
この記事では、京都のタクシー会社が理解しておくべき「廃業」と「M&A」の違い、
そして経営者が今から備えるべき実務のポイントを解説します。
この記事でわかること
・京都で進むタクシー会社の廃業の現実
・廃業とM&Aの実務的な違い
・今から整えるべき3つの経営準備
帝国データバンクの調査によると、全国のタクシー事業者の約4割が後継者不在。
京都でも近年、黒字であっても「ドライバーが確保できず運行継続が困難」として廃業する事例が増えています。
廃業の主な理由
・乗務員の高齢化と採用難
・法人免許(一般乗用旅客運送業)の維持コスト
・配車アプリ普及による競争激化
・社用車・無線設備などの更新負担
京都では特に観光需要が戻る一方で、ドライバー確保が追いつかず、
「人がいないために黒字でも続けられない」という構造的な問題が顕在化しています。
タクシー会社の経営者が引退を考える際、選択肢は「廃業」か「M&A(譲渡)」の2つです。
両者の違いを整理すると次の通りです。
| 項目 | 廃業 | M&A |
|---|---|---|
| 目的 | 事業の終了・清算 | 事業の継続・承継 |
| 従業員 | 退職処理・再就職支援 | 雇用継続 |
| 車両・設備 | 売却・リース解約・処分 | 事業資産ごと引き継がれる |
| 営業免許 | 返上が必要 | 許可を維持したまま譲渡可能 |
| 経営者の収益 | 清算費用が発生 | 譲渡対価を得られる |
タクシー業では営業免許(一般乗用旅客運送事業許可)や車両台数の枠が価値となるため、
M&Aを活用すれば「免許+人+車両」をまとめて引き継げるのが最大の特徴です。
タクシー業界では、新規参入が難しい一方で、
既存免許を持つ会社を買収することで市場参入する企業が増えています。
買い手が注目するポイント
・営業免許(車両枠)の有無
・法人ドライバーが在籍しているか
・車両・無線・システムの整備状況
・地場での信用・契約先(病院・ホテル・行政)
京都では、観光・高齢者送迎・企業契約など地域に根ざした業務を有する会社ほど価値が高い傾向にあります。
また近年は、介護送迎や地域交通を担う事業者(福祉輸送・デイサービス)が買い手に加わり、
「交通×福祉」の統合モデルも広がりつつあります。
① 許認可・契約書類の整理
営業許可・運輸局届出・保険契約・リース契約を早めに整備しましょう。
特に「台数枠」や「営業区域」の記録が明確であるほど、買い手の判断が早くなります。
② ドライバー・車両台帳の整備
在籍ドライバーの年齢構成・資格状況・保有車両一覧を整理しておくことが重要です。
“動いている状態を維持する”ことが、最も評価につながります。
③ いつでも譲渡できる体制を整える
M&Aはタイミングがすべてです。
「売る準備」をするのではなく、日々の売上向上・利益率改善を意識した経営が最良の備えです。
常に数字を磨き、いつ声がかかっても即交渉できる体制を保ちましょう。
タクシー会社の価値は、車両や建物だけでなく、地域との信頼と人材にあります。
廃業は経営者の自由な選択ですが、会社を残す手段としてのM&Aは、
従業員や顧客、地域社会にとっても大きな意味を持ちます。
後継者がいないから廃業ではなく、業績が安定しているうちに次へつなぐ。
それが、ふさわしい出口戦略かもしれません。
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