設計事務所・建築設計事務所を売却したい方へ|京都のM&Aアドバイザーが直接対応

長年続けてきた設計事務所。後継者不在・建築士の高齢化。廃業を決める前に、M&Aという選択肢を知っておいてください。

設計事務所・建築設計事務所のM&Aは、建築士資格・顧客・設計実績・スタッフを一体で引き継げる点が評価されます。廃業すれば長年の顧客との関係が失われますが、M&Aならその心配がありません。

設計事務所がM&Aで評価される理由

①一級建築士・建築士資格の価値

建築設計事務所の登録には建築士の専任が必要です。一級建築士・二級建築士の確保は業界全体の課題です。有資格者ごと引き継げるM&Aは買い手にとって即戦力の確保になります。

②顧客・継続受注の価値

長年取引してきた建設会社・ハウスメーカー・不動産会社・個人顧客との継続的な受注関係は、安定した収益基盤として高く評価されます。

③設計実績・専門分野の価値

医療施設・福祉施設・商業施設・住宅など特定分野への設計実績・専門性は、その分野への参入を目指す買い手から特に高く評価されます。

売却価格はどう決まるか

小規模M&Aでは一般的に「時価純資産+年倍法(修正営業利益の数年分)」で算定されます。建築士の人数・顧客の安定性・専門分野の実績が価格に大きく影響します。まずは財務諸表(決算書)を見せていただければ、おおよその価格帯をお伝えできます。

価格の目安を数字で

設計事務所の値段は、前の章の計算式に、所長の役員報酬を世間並みに直す補正を入れて考えます。純資産500万円、直した後の営業利益が年400万円の事務所なら、1年分を足して900万円前後、2年分なら1,300万円前後が出発点です。

何年分になるかを分けるのは、受注の安定性です。特定の工務店やハウスメーカーから継続して設計を受けている、公共施設の設計実績があって入札に参加できる、といった事務所は2〜3年分に寄ります。所長の人脈で単発の住宅設計を受けている事務所は1年分に近づき、所長が残留する期間を条件にされることが多くなります。

設計事務所に特有なのが、進行中の案件の扱いです。設計業務は契約から完成まで1年以上かかることがあり、途中で事務所が変わると、報酬の出来高をどこで区切るか、設計者の名義をどうするかを決める必要があります。売却時点で進行中の案件を一覧にし、契約書と入金予定を整理しておくと、買い手の調査が短くなります。

建築士事務所登録は引き継げるのか

建築士事務所の登録は都道府県知事の登録で、5年ごとに更新します。管理建築士を専任で置くことが要件です。登録は法人に付いているので、株式譲渡なら登録はそのまま続き、管理建築士の変更届を出すだけで済みます。事業譲渡や個人事務所の場合は、買い手が新たに登録を受ける必要があります。

買い手が建設会社や不動産会社で、設計機能を社内に持ちたい場合は、株式譲渡で登録ごと引き継ぐ形が選ばれます。買い手が既に設計事務所なら、事業譲渡で顧客と案件だけを引き継ぐこともあります。どちらにしても、管理建築士になれる一級建築士が事務所に残るかどうかが、価格と形を決めます。所長以外に一級建築士がいない事務所は、所長が一定期間残ることが条件になります。

元請が減っている今、買い手が設計事務所を探す理由

帝国データバンクによると、2026年上半期に休廃業・解散した建設業は4,894件で、前年同期より27.8%増えました。元請の工務店や建設会社が減れば、設計事務所の受注も減ります。一方で、残った建設会社は設計から施工まで自社で受けたいと考え、設計機能を持つ会社を探しています。

京都では、寺社や町家の改修に実績のある事務所、旅館やホテルの改修設計を手がけた事務所への問い合わせが続いています。こうした実績は図面と写真で残っているので、事務所名を伏せた状態でも買い手に価値を伝えられます。

京都の設計事務所M&Aの特徴

京都は寺社仏閣・町家・古民家の改修・保存設計など、他のエリアにはない専門的な設計需要があります。文化財建造物の設計・修復実績を持つ事務所は、京都特有の希少な価値として高く評価されます。また観光ホテル・旅館の新築・改修需要も安定しており、こうした実績を持つ設計事務所は買い手から特に注目されます。

M&Aで想定される買い手

  • 建設会社・ゼネコン:設計機能の内製化・建築士の確保
  • 同業の設計事務所:規模拡大・専門分野の拡充
  • 不動産会社:設計・開発機能の内製化
  • 独立希望の建築士:顧客・実績ごと引き継いで独立

売却の流れ

  1. 相談・秘密保持契約:事務所名・所在地は出しません
  2. 企業価値の算定:建築士・顧客・実績・財務をもとに算定
  3. 買い手候補の探索:建設会社・設計事務所・不動産会社等を対象に探します
  4. 交渉・条件の調整:価格・建築士の処遇・顧客への引継ぎを調整
  5. 最終契約・クロージング:段階的に引き継ぎを進めます

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監修:中小企業診断士・事業承継士 吾郷 泰佑
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