介護事業を長年運営してきた。介護報酬改定、人材不足、利用者確保の難しさ——経営環境は厳しさを増している。後継者もいない、自身の体力的にも限界が近い、廃業するしかないと考え始めている——。その判断の前に、一度だけM&Aという選択肢を知ってほしいです。介護事業の指定・利用者・スタッフ・立地は、廃業で失うには惜しい資産です。
廃業とM&A、何が違うか
| 廃業 | M&A | |
|---|---|---|
| 売却対価 | なし | あり |
| 介護事業の指定 | 返上(価値消滅) | 引き継ぎ可能 |
| 利用者・ご家族 | 他事業所を探す必要あり | 継続してサービスを受けられる |
| 介護職員・看護職員 | 全員解雇 | 継続雇用 |
| 事業所設備・備品 | 処分費用が発生 | 資産として評価される |
| 賃貸物件の原状回復 | 費用が発生 | そのまま引き継がれる |
| ケアマネ・地域医療機関との関係 | 終了 | 引き継ぎ可能 |
| 個人保証・リース債務 | 返済完了まで継続 | 成立時に解除されるケースが多い |
介護事業の廃業にかかる費用と負担
介護事業の廃業は、費用面だけでなく利用者・ご家族・スタッフへの責任という精神的な負担も大きい選択です。
- 利用者への説明・他事業所への移行支援:長年利用してきた方々への廃業告知、後継事業所の紹介、ケアマネとの調整。数ヶ月〜半年の移行期間が必要になることが多い
- 都道府県・市町村への廃止届:介護保険事業の廃止届出手続き、指定の返上
- 事業所設備の処分費用:介護ベッド・入浴設備・車いすリフトなどの撤去費用
- 賃貸物件の原状回復:バリアフリー改修した物件の場合、原状回復費用が高額になることがあります
- スタッフへの退職金:長年勤続した介護職員・看護職員への支払い
- 未収介護報酬の回収:国保連からの入金待ちの介護報酬の最終回収
- リース残債の精算:送迎車両・介護用品のリース残債の一括精算
特に介護事業は、利用者・ご家族への影響が大きい事業です。長年お世話になった方々を突然放り出すような形になる廃業は、経営者にとって精神的負担も大きい選択です。M&Aなら利用者も事業所も継続し、経営者の精神的負担も大幅に軽減されます。
介護事業がM&Aで評価される理由
①介護事業の指定の価値
介護事業の指定は、施設基準・人員基準・設備基準を満たし、都道府県または市町村の審査を経て取得する必要があります。新規取得には事業所の用意・人材確保・申請書類の整備などで半年〜1年程度かかるため、既存の指定を取得できるM&Aは、参入スピードの面で買い手にとって魅力的です。
②利用者ストックの価値
介護事業は「利用者1人あたり月額○万円」という安定収益モデルです。既存利用者をそのまま引き継げるM&Aは、買った瞬間から収益が立つため、買い手にとって非常に魅力的です。
③介護職員の継続雇用
介護業界は深刻な人材不足です。特に介護福祉士・看護職員・サービス提供責任者など有資格者は、新規採用が極めて困難です。継続雇用できるスタッフを一体で取得できるM&Aは、買い手にとって非常に大きな魅力です。
④地域ネットワーク
居宅介護支援事業所・地域包括支援センター・地域の医療機関・病院のソーシャルワーカーとの関係性は、長年の活動で築かれた資産です。これが新規利用者の紹介ルートとなり、新規参入者が簡単には築けない価値となります。
M&Aで想定される買い手
- 同業の介護事業者:事業拡大、地域内統合を目指す同業
- 大手介護チェーン:地域拠点の拡充、指定の一括取得
- 医療法人・病院:介護連携・地域包括ケアの強化
- 異業種からの参入:不動産・建設・商社など、介護事業への参入を目指す企業
- 投資ファンド:安定収益源として介護事業を運用対象に取り込む
介護事業の種別ごとの特徴
介護事業と一言で言っても、種別によってM&Aの特徴は大きく異なります。詳しくは各業種別の記事もご参照ください。
京都の介護事業M&Aの動向
京都府内の介護事業は、高齢化の進展で需要が増加する一方、経営者の高齢化・人材不足・介護報酬改定による収益圧迫など、課題も抱えています。M&Aによる事業承継需要は全国的にも増加中で、京都府内でも活発な動きがあります。
特に京都市内・宇治・向日・長岡京など高齢者人口の多いエリアの事業所は、大手介護チェーンや地域医療法人からの引き合いが強い状況です。
いつ動けばいいか
「売ると決めてから」ではなく「価格だけ知りたい」段階から相談できます。介護事業は、稼働中で利用者・スタッフが揃っている状態で売却した方が高く評価されます。利用者が減り始める前、スタッフが辞めていく前に動くのが理想的です。
廃業を決めかけている段階でも、一度だけM&Aの可能性を確認してみることをお勧めします。相談は無料、秘密は厳守します。利用者・スタッフに知られずに進めることが可能です。
よくある質問
Q. 小規模な事業所でも売却できますか?
可能です。利用者10人規模の小規模事業所でも、指定・利用者・スタッフに価値があれば買い手は見つかります。地域内で事業拡大を目指す同業者からの引き合いは常にあります。
Q. 赤字経営でもM&Aできますか?
可能です。赤字の原因が「利用者確保の困難」「経営者の体力低下」などであれば、新経営者が改善できる余地があります。買い手はそれを前提に評価します。のれん部分はゼロになることもありますが、指定・設備の価値は評価されます。
Q. 利用者やスタッフに知られずに進められますか?
はい、成約前に知られることはありません。秘密保持契約を結んだうえで、買い手候補にも事業所名を伏せて情報を開示していきます。成約が確定した段階で発表するのが一般的な流れです。
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まずはご相談ください
廃業を決める前に、一度だけ相談してください。売ると決めていなくても構いません。秘密厳守・相談無料・売り込みは一切しません。
ご相談を、代表の吾郷が直接お受けします。


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