京都で会社の売却・引継ぎを考えたら知っておきたい「2つの補助金」|国と京都府の制度をわかりやすく解説【2026年最新】

「M&Aって費用がかかるんでしょう?」──事業承継のご相談で、ほぼ必ず出てくる言葉です。仲介手数料や調査費用など、小規模なM&Aでも数百万円かかることがあり、この費用が壁になって廃業を選ぶ方を私はたくさん見てきました。

でも、京都の経営者がM&Aの費用負担を軽くできる補助金が「2つ」あることをご存じでしょうか。国の制度と、京都府独自の制度です。

1. 国の制度:事業承継・M&A補助金(専門家活用枠)

中小企業庁が実施する補助金で、M&Aにかかる専門家費用の一部を国が負担してくれます。会社を売りたい方に関係が深いのは「専門家活用枠・売り手支援類型」です。

仲介手数料やFA費用、財務・法務の調査費用(デューデリジェンス)、表明保証保険料などが対象です。補助率は1/2(営業利益率の低下または赤字で2/3)、上限額は600万円(DD費用で+200万円、廃業費で+300万円の上乗せあり)です。

従業員の少ない会社には、補助率2/3・下限なし・上限450万円の「小規模売り手支援類型」もあります(製造業などは従業員20人以下、商業・サービス業は5人以下)。どちらを使えるかは、16次の事業承継・M&A補助金、会社を売る側は使えるかで判定の順に整理しています。

直近の15次公募は2026年7月24日に締め切られ、採択結果は9月中旬に公表予定です。次回の16次公募は、2026年10月2日(金)から11月6日(金)17時まで受け付けます(公募要領は9月4日に公開、交付決定は2027年1月下旬の予定)。電子申請(jGrants)のみで受け付けており、GビズIDプライム(取得に1〜3週間)が必要です。

2. 京都府独自:M&A型事業承継支援補助金(京都産業21)

意外と知られていないのが京都府独自の補助金です。京都府内の中小企業だけが使える制度で、京都産業21が実施しています。

対象は、譲渡契約前の財務・労務・法務の調査費用(デューデリジェンス)、契約書作成・登記変更・就業規則整備の専門家費用、移転・移設費です。FA・仲介会社に払う相談料や成功報酬は対象になりません(そちらは国の専門家活用枠の対象です)。補助率は1/2、上限100万円で、譲渡側と譲受側の双方が申請しても1つの契約で合わせて100万円までです。採択予定は年5〜10件程度で、予算に達した時点で受付が終わります。医療法人・社会福祉法人・NPO法人は対象外です。

令和8年度は2026年4月7日から2027年2月26日(金)まで随時受付です(補助金交付総額が予算額に達した時点で終了)。郵送または持参で、申請先は公益財団法人京都産業21です。

3. 2つの補助金を比較すると

項目 国の制度(専門家活用枠) 京都府の制度(京都産業21)
補助率 1/2(営業利益率の低下または赤字で2/3) 1/2
上限額 600万円(DD費用で+200万円、廃業費で+300万円の上乗せあり) 100万円
申請方法 jGrants(電子のみ) 郵送または持参
申請期間 16次公募:2026年10月2日〜11月6日 17時(電子申請) 令和8年度:2027年2月26日まで随時受付
認定支援機関 不要(専門家活用枠の場合) 不要(事前相談は必要)

※国と京都府の両方に申請すること(併願)はできますが、同じ費用に両方の補助を受けることはできません。京都府の申請の手引きに明記されています。

4. まず何から始めればいいか

① GビズIDプライムを取得する
国の補助金申請に必須。取得に2〜3週間かかるので、迷っている段階でも先に取っておくのがおすすめです。

② 早めに相談する
国の専門家活用枠に認定支援機関の確認書は要りませんが、京都府の制度は京都産業21のコーディネーターによる事前相談と確認が必須です。「申請しよう」と思ってから動くと間に合わないことがあります。

③ 「交付決定前の支払いはNG」を忘れない
交付決定前に支払った費用は補助対象になりません。先に動いて後から申請、は通用しません。


代表の吾郷は中小企業診断士・事業承継士であり、認定経営革新等支援機関です。該当する枠の見極めから、採択後の実績報告まで一貫してサポートします。「まだ決めたわけではないけど制度だけ知りたい」──そんな段階でもまったく構いません。

M&Aつなぐパートナーズ 代表 吾郷泰佑(中小企業診断士・事業承継士)
お問い合わせ:https://tsunagupartners.com/contact/
電話:075-600-2675 相談無料・秘密厳守・着手金なし


この記事の数字と出典

項目数字出典
国:16次公募の申請受付2026年10月2日〜11月6日17:00(電子申請)事業承継・M&A補助金 16次公募要領(専門家活用枠)
国:専門家活用枠 売り手支援類型補助率1/2以内(営業利益率の低下または直近決算の赤字で2/3以内)、上限600万円(DD費用+200万円・廃業費+300万円)同上 10章
国:小規模売り手支援類型補助率2/3以内、下限なし、上限450万円(廃業費+150万円)16次公募要領(小規模売り手支援類型)10章
京都府:M&A型事業承継支援補助金上限100万円(1つの譲渡契約で譲渡側・譲受側の申請を合算)京都産業21「令和8年度M&A型事業承継支援補助金」
京都府:募集期間2026年4月7日〜2027年2月26日17:00必着(随時受付・予算額に達した時点で終了)同上

最終確認:2026年9月25日

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監修:中小企業診断士・事業承継士 吾郷 泰佑
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