滋賀県で会社やお店を閉める・譲るときの相談先|対面で伺います、交通費はいただきません

「こんなに小さな規模の会社でも、誰かに相談していいのだろうか」。そんな迷いを抱えながら、廃業するか、事業を続けるか、一人で考えている経営者の方もいらっしゃると思います。

滋賀県内であれば、湖北でも湖西でも、直接お伺いしてお話を聞きます。京都に事務所を構えていますが、交通費はいただいていません。

廃業するか、誰かに事業を譲るか、まだ決まっていない段階でのご相談も歓迎しています。相手探しは着手金なしで、成約しなければ費用はかかりません。

滋賀県の廃業・事業承継の相談先は?湖北や湖西にも対面で伺います

まずは、ご相談からその後の進め方までの流れをご紹介します。

  1. お問い合わせのフォームから、業種と地域をお知らせください。
  2. 日程を調整し、滋賀県内で代表が直接お話を伺います。
  3. 廃業した場合と、事業を譲った場合のそれぞれについて、一緒に検討します。
  4. 譲ると決まったら、相手探しを始めます。

滋賀県の事業承継ネットワークには、金融機関などが参加しています。令和8年10月には県内19市町も加わり、参加団体は62団体になりました。相談窓口も設けられているため、普段から付き合いのある取引先や金融機関に相談するところから始める方法もあります。

M&Aの支援を依頼する先を選ぶ際には、中小企業庁のM&A支援機関登録制度のサイトで、登録されている機関かどうかを確認できます。つなぐパートナーズも登録しています。

滋賀県の休廃業・解散の件数と後継者不在率は?

次に、滋賀県内の休廃業や後継者の状況を数字で見てみます。

帝国データバンクの調査によると、2025年に滋賀県で休業・廃業、解散した企業は493件でした。2016年以降で最多だった前年の528件に次ぐ件数です。倒産と「みなし解散」は、この件数に含めていません。

休廃業した企業の代表者の平均年齢は72.32歳でした。直前の決算で黒字だったのは43.9%です。前年の70.7%と比べると、赤字になってから事業を閉じる企業の割合が高まっています。市郡別の休廃業率を見ると、高島市が5.16%、米原市が5.12%となっています。

一方、2025年の後継者不在率は43.8%で、近畿2府4県の中では最も低い数字でした。ただし、小規模企業に限ると50.6%です。事業承継の状況を分析できた2,465社を集計した結果で、企業規模が小さいほど後継者不在率が高い傾向が見られました。

黒字経営を続けている会社やお店なら、廃業を決める前に一度考えていただきたいことがあります。今の利益は、社長ご自身が生んでいるのか、それとも会社やお店の仕組みから生まれているのか、という点です。仕組みに残る部分が大きいほど、引き継げる見込みがあります。

信楽焼や彦根仏壇など、滋賀の産地で廃業や事業承継を考えるときは?

県全体の状況に続いて、滋賀県の伝統産業や地場産業についても見てみましょう。県の資料には、各産地の組合資料をもとにした企業数が掲載されています(令和6年末)。

産地 主な地域 企業数 うち5人以下 従業者
信楽陶器 甲賀市 63社 43社 413人
彦根仏壇 彦根市、米原市ほか 24社 21社 105人
湖東麻織物 東近江市、愛荘町ほか 23社 10社 451人
高島綿織物 高島市 23社 9社 440人
高島扇骨 高島市 18社 18社 19人
長浜縮緬 長浜市 8社 5社 45人

県によると、どの産地も後継者や従業員の不足といった課題を抱えています。その一方で、湖東麻織物、高島綿織物、高島扇骨については、回復の傾向が見られるとのことです。

産地全体が厳しいからといって、ご自身の事業に引き継ぐ価値がないとは限りません。

なお、組合に加入していない事業者が上記の表に含まれているかどうかは、資料からは確認できません。

製造業の事業承継や売却を検討している方は、製造業・町工場の売却も参考にしてください。

滋賀で事業譲渡や廃業をするとき、琵琶湖の条例の届出は?

滋賀県で事業を譲ったり廃業したりする際には、業種や設備によって確認しておきたい手続きがあります。その一つが、滋賀県琵琶湖の富栄養化の防止に関する条例に定められた届出です。

条例の指定施設を譲り受けた人や、相続・合併・分割によって施設を承継した人は、承継があった日から30日以内に知事へ届け出る必要があります(第14条)。

使用をやめたときの期限も、やめた日から数えて30日です(第13条)。届出をしないと、10万円以下の過料が科されることがあります(第35条)。

譲り受けが2027年3月10日なら、4月9日が届出の目安になります。対象となる指定施設は、工場に限られません。

施設の例 対象になる規模
飲食店のちゅう房施設 総床面積100平方メートル以上420平方メートル未満の工場等です。
弁当仕出屋・弁当製造業のちゅう房施設 総床面積120平方メートル以上360平方メートル未満の工場等です。

なお、県内でも一部の区域は対象から除かれています。お店や工場の譲渡を検討する際には、ご自身の施設が指定施設に該当するか、施行規則で確認しておきましょう。指定施設に該当しないお店や工場については、この届出は必要ありません。

滋賀県の事業承継の補助金と融資は?

条例の確認が済んだら、次は資金面の制度です。

国の制度には事業承継・M&A補助金があります。次の公募の有無は、公式サイトで分かります。16次公募は2026年11月6日で締め切られました。

滋賀県にも事業承継・成長促進補助金があります。補助は経費の3分の2までで、上限は50万円です。令和8年度は第4回の受付が2026年11月16日までとなっています。次回の募集については、県のページで最新情報を確認してください。

事業を引き継ぐ側が利用できる制度としては、県の政策推進資金(事業承継枠)もあります。融資限度額は1億円です。事業の譲渡や株式の譲渡、合併などによって事業を承継する事業者も対象になります。

買い手の資金の選択肢として知っておくと、話を進めるときに役立ちます。

滋賀で廃業か事業譲渡かを決める前に、今日から確認できること

廃業するか事業を譲るか、まだ迷っている段階なら、まずは現在持っている施設が琵琶湖の条例に定める指定施設に該当するかを確認してみてください。廃業する場合にも、事業を譲る場合にも関係する手続きです。

あわせて、直近の決算書を開き、黒字か赤字かを確認しておきましょう。会社やお店の現状が分かると、その後の相談も具体的に進められます。

事業を引き継ぐ相手を探し始める前に、「産地の中の人に継いでほしいのか、外の人でもよいのか」を決めておいてください。それで、最初に声をかける相手が変わります。

湖北や湖西でお店や会社を営んでいる方も、気兼ねなくご相談ください。実際に話をしてみた結果、今の事業を続けるという結論になっても大丈夫です。

この記事の数字と出典

項目 内容 出典
滋賀県の休廃業・解散 493件です(2025年)。倒産とみなし解散は含みません 帝国データバンク「滋賀県・休廃業・解散動向調査(2025年)」
同(前年) 528件です(2024年) 同
休廃業・解散時の代表者の平均年齢 72.32歳です(2025年) 同
直前の決算が黒字の割合 43.9%です(2025年) 同
同(前年) 70.7%です(2024年) 同
高島市の休廃業率 5.16%です(2025年。件数を前年12月時点の企業数で割った値) 同
米原市の休廃業率 5.12%です(同) 同
滋賀県の後継者不在率 43.8%です(2025年)。分析できた2,465社の集計です 帝国データバンク「滋賀県・後継者不在率動向調査(2025年)」
小規模企業の後継者不在率 50.6%です(2025年) 同
近畿2府4県の比較 滋賀県が最も低い値です(2025年) 帝国データバンク「近畿地区・後継者不在率動向調査(2025年)」
事業承継ネットワーク 令和8年10月に県内19市町が参加し、62団体です 滋賀県「事業承継」
産地の企業数・規模 令和6年末の値です。各産地の協同組合の資料によります 滋賀県「令和7年版 滋賀県の商工業」第3部 表24・25
産地の課題 いずれの産地も後継者や従業員の不足などの課題を抱えています 同 第3章
指定施設の承継 承継があった日から30日以内に届け出ます 滋賀県琵琶湖の富栄養化の防止に関する条例 第14条
指定施設の使用廃止 その日から30日以内に届け出ます 同 第13条
届出をしないとき 10万円以下の過料の対象です 同 第35条
飲食店のちゅう房施設 総床面積100平方メートル以上420平方メートル未満の工場等が指定施設です 同 施行規則 別表第1
弁当仕出屋・弁当製造業のちゅう房施設 総床面積120平方メートル以上360平方メートル未満の工場等が指定施設です 同
国の補助金 事業承継・M&A補助金の16次公募の受付は2026年11月6日までです 事業承継・M&A補助金 公式サイト
県の補助金 補助率は3分の2、上限は50万円です。第4回の受付は2026年11月16日までです 滋賀県「事業承継・成長促進補助金」
県の融資 政策推進資金(事業承継枠)の融資限度額は1億円です 滋賀県 制度融資のご案内(令和8年4月1日現在)

最終確認:2026年11月7日

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監修:中小企業診断士・事業承継士 吾郷 泰佑
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