長年続けてきた整骨院・接骨院。施術者としての体力的な限界、後継者不在。廃業を決める前に、M&Aという選択肢を知っておいてください。
整骨院・接骨院・鍼灸院のM&Aは、患者・スタッフ・設備を一体で引き継げる点が評価されます。廃業すれば通院中の患者が行き場を失いますが、M&Aならその心配がありません。
整骨院・接骨院がM&Aで評価される理由
①固定患者・リピーターの価値
毎週・毎月通ってくれる固定患者は、引き継ぎ後すぐに収益を生む資産です。患者数・来院頻度・継続率が高いほど高く評価されます。
②柔道整復師・鍼灸師の人材価値
有資格の施術者の確保は業界全体の課題です。経験ある施術者ごと引き継げるM&Aは、買い手にとって即戦力の確保になります。
柔道整復師の国家試験の受験者は、2018年の6,321人から2026年の4,434人へ9年で約3割減りました。有資格者を新しく雇うより、施術者ごと院を引き継ぐ方が確実だと考える買い手が増える一方で、これから開業する側の人数も細っています。
③保険施術の実績・受領委任契約
柔道整復師の療養費(保険施術)は受領委任払い制度のもとで運営されます。既存の契約・実績ごと引き継げる点は、新規開業より有利です。
④立地・内装・設備の価値
駅近・住宅街の好立地、電療機器・ベッド等の設備は、居抜きでそのまま引き継いでもらえれば双方にメリットがあります。
廃業よりM&Aが有利な理由
廃業すると、設備の撤去・内装の原状回復・患者への通院終了案内が必要です。M&Aなら患者・スタッフ・設備の価値が評価され、売却対価を受け取りながら患者を守ることができます。
M&Aで想定される買い手
- 整骨院チェーン・グループ:エリア拡大・患者数増加
- 独立希望の柔道整復師・鍼灸師:既存の患者・設備ごと引き継いで独立
- 医療・介護関連法人:リハビリ・施術機能の拡充
- 異業種からの参入企業:ヘルスケア事業への新規参入
売却の流れ
- 相談・秘密保持契約:院名・所在地は出しません
- 企業価値の算定:患者数・売上・スタッフ・立地をもとに算定
- 買い手候補の探索:チェーン・個人・異業種等を対象に探します
- 交渉・条件の調整:価格・雇用・患者への引継ぎを調整
- 最終契約・クロージング:段階的に引き継ぎを進めます
京都でのM&Aの特徴:京都は観光地が多く、旅行中に体を痛めた観光客の来院も多い特徴があります。また大学が多く学生アスリートの利用も見込めます。地域密着で固定患者を持つ整骨院・接骨院は、京都の買い手から安定した収益基盤として評価されます。
整骨院・接骨院のM&Aで評価されるポイント
- 患者数と来院頻度:月間来院患者数・保険請求件数・自費売上の比率が評価対象です
- 柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師の在籍:施術者が引き継ぎ後も残るかどうかが交渉の核心です
- 保険請求の適正性:不正請求がなく、健全な保険請求の実績があることが前提です
- 立地と設備:駅近・住宅地近接・駐車場の有無が評価されます。ベッド数・設備の状態も確認されます
よくある質問
Q. 施術者が自分1人でも売れますか?
売れるケースがあります。ただし買い手は引き継ぎ後の施術体制を重視するため、後任施術者の確保・引き継ぎ期間の設定が交渉の重要なポイントになります。
Q. 保険請求が多い院でも問題ありませんか?
適正な請求であれば問題ありません。ただし過去の請求内容は買い手側の調査で確認されます。不明な点がある場合は早めにご相談ください。
京都の整骨院M&Aの特徴
京都府内は整骨院・接骨院の数が多く、競争が激しい地域です。その中でも長年地域に根付き、固定患者を持つ院は、同業の施術者や整骨院グループからの買い手候補が見つかりやすい状況です。体力的な限界が来る前に、選択肢を知っておく必要があります。
売却のタイミングを逃さないために
整骨院・接骨院のM&Aで最も多い後悔は「もっと早く動けばよかった」という言葉です。施術者本人の体力がある今、患者数が安定している今こそ、最も良い条件で動ける時期です。廃業を決めてから動き始めると、選べる買い手の幅が狭まります。
「いくらになるか知りたいだけ」「選択肢を知りたいだけ」という段階で十分です。相談料は無料、秘密は厳守します。代表の吾郷が最初から最後まで直接担当します。
1,000件以上の相談実績から、整骨院・接骨院のM&Aの現実的な選択肢をお伝えします。まずはお話しください。
整骨院・鍼灸院・整体院で、継承の手続きが違う
同じ「院」でも、根拠になる資格と保険の扱いが違うため、継承の手続きと買い手の条件が変わります。
整骨院・接骨院(柔道整復師)
保険施術は療養費の受領委任という仕組みで成り立っています。受領委任は院ごとに施術管理者を置いて地方厚生局に届け出る制度で、施術管理者になるには柔道整復師の資格に加えて、一定期間の実務経験と研修の修了が求められます。個人開業の院を事業譲渡で継ぐ場合、買い手側の施術者が新たに開設届と受領委任の届出をやり直します。売り手の実績や契約がそのまま移るのではなく、買い手に施術管理者の要件を満たす人がいるかどうかで、継承できるかが決まります。
鍼灸院(はり師・きゅう師)
鍼灸の施術は自費が中心で、保険を使う場合は医師の同意書が要ります。はり・きゅうの療養費にも受領委任の仕組みがあり、こちらも施術管理者の届出が必要です。整骨院より自費比率が高い院が多く、買い手が見るのは保険請求の実績ではなく、自費の患者がどれだけ定着しているかです。院長個人の技術に患者がついている度合いが高いほど、引き継ぎ期間を長く取る必要があります。
整体院・リラクゼーション
国家資格を前提としない業態で、保険施術もありません。開設に保健所への届出も要らないため、手続きの面では継承が最も簡単です。反面、患者は施術者個人につくことが多く、設備も少ないため、施術者が抜けた後に残る価値が小さくなります。買い手はスタッフが残るかどうかと、予約の仕組みや会員データがどれだけ残るかを見ます。
整骨院・鍼灸院の売却価格はどう決まるか
価格の出発点は、設備などの資産と、施術者が残った場合に見込める利益です。院ならではの調整点を挙げます。
- 自費売上の比率。保険請求は制度改定の影響を受けるため、自費の割合が高いほど利益が安定していると見られます。
- 施術者への依存度。院長が施術の大半を担っている院は、院長が抜けた後の利益を保守的に見積もられます。後任の施術者を確保できていれば、この減額は小さくなります。
- 保険請求の適正性。過去の請求に不備があれば、買い手が返還のリスクを見込んで価格を下げるか、取引自体を見送ります。
- 設備の評価。電療機器やベッドは購入価格ではなく、今後使える年数で評価されます。
- 賃貸借契約の条件。承継時の名義変更に家主の承諾が要るかどうか、保証金の扱いが価格の外で交渉点になります。
決算書と月ごとの患者数、保険と自費の売上内訳が揃っていれば、価格の幅をお伝えできます。京都府内の院であれば、患者層と立地の相場感を踏まえてお答えします。
この記事の数字と出典
| 項目 | 数字 | 出典 |
|---|---|---|
| マッサージ業の倒産件数 | 108件(2025年度・前年度比14.8%増・過去30年で最多) | 東京商工リサーチ「『マッサージ業』の倒産が過去30年で最多の108件」(2026年4月19日) |
| 柔道整復の施術所数 | 50,924か所(2024年末・前回調査比+8か所) | 厚生労働省「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」表6 |
| 柔道整復師国家試験(第34回・2026年3月) | 受験者4,434人・合格者3,170人 | 厚生労働省「第34回柔道整復師国家試験の合格発表について」 |
| 就業柔道整復師数 | 78,666人(2024年末・2014年比+23.2%) | 厚生労働省「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」表5 |
最終確認:2026年9月25日
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「売ると決めたわけではない」という段階でも構いません。
会社がいくらになるのか、廃業と売却どちらが得なのか。そういった入口でも、お話をお聞きします。
一人で抱えているより、一度ご相談いただく方が、気持ちが楽になることがあります。
ご相談を、代表の吾郷が直接お受けします。
監修:中小企業診断士・事業承継士 吾郷 泰佑
京都府を中心に、小規模M&A・事業承継のご相談に1,000件以上向き合ってきました。完全成功報酬で、ご相談から成約まで代表が直接伴走します。
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