61歳。会社を売るのか、続けるのか、それとも自分の代でたたむのか——正直、自分でも決まっていない。決まってもいないのに専門家に相談するのは、迷惑じゃないだろうか。冷やかしだと思われないだろうか。それに、一度相談してしまったら最後、売る方向へ話を押し流されるんじゃないか。そう思って、もう半年、誰にも聞けずにいる——。
先にお伝えします。「まだ売ると決めていない」段階のご相談が、実際にはいちばん多いです。そして専門家の立場から言えば、その段階こそが、いちばん良い相談のタイミングです。迷惑でも冷やかしでもありません。迷っているからこそ、聞く価値のあることがあります。
ご相談は秘密厳守・無料です。「決めていない」まま来ていただいて大丈夫です。
無料相談はこちらから →
なぜ「決める前」が、いちばん良いタイミングなのか
理由はシンプルです。決める前なら、選択肢が全部残っているからです。
会社の出口には、続ける・親族に譲る・従業員に譲る・第三者に譲る(M&A)・たたむ——大きく5つの道があります。ところが、この選択肢には一つずつ「期限」があります。息子さんに継ぐ意思を確認しないまま10年経てば、親族承継の準備期間は消えます。番頭さんが定年を迎えれば、従業員承継の候補が消えます。主力の職人が辞め、常連が離れ、赤字が積み重なれば、M&Aで評価される力も細っていきます。そして最後に残るのは、たたむという一本道です。
つまり「決められないから、まだ相談しない」は、実は逆なのです。決められないうちに相談した人ほど、選べる道が多い。決心がついてから来た方に「あと2年早ければ、別の道もあったのですが」とお伝えするのは、この仕事でいちばん辛い瞬間です。
「相談したら、売らされるのではないか」への正直な答え
この不安には、正面からお答えしておきます。
私たちの報酬は完全成功報酬です。だから「成約させたい誘因があるのでは」と疑うのは、むしろ健全な感覚だと思います。そのうえで申し上げると——迷っている人を押して成立させたM&Aは、あとで必ずこじれます。クロージング直前の翻意、譲渡後の後悔、紹介の途絶。無理に売らせることは、長くこの仕事を続ける人間にとって、いちばん割に合わない選択です。
実際、ご相談いただいた方の中には、検討の結果「もう少し自分で続ける」と決めた方が何人もいます。数字と選択肢を並べて、納得して「続ける」を選ぶ——それはご本人にとって前進ですし、私たちはそれを良い相談だったと考えています。数年後、状況が変わったときにまた来ていただければ、それで十分です。
「決めていない人」との初回相談で、実際にやること
売る前提の話は一切しません。初回にやるのは、次の3つだけです。
①現状の棚卸し——会社の数字(ざっくりで結構です)、借入と個人保証の状況、後継者候補の有無、ご自身の年齢と体力。30分ほど、雑談のように伺います。
②選択肢を全部並べる——続ける・親族・従業員・M&A・廃業。あなたの会社の場合、それぞれの道がどれくらい現実的か、率直にお伝えします。「うちみたいな規模でM&Aなんて」と思っていた方が、選択肢の多さに驚かれることもあれば、逆に「その道はもう難しい」と正直に申し上げることもあります。
③それぞれの「期限」を見える化する——ここがいちばん大事です。決めるのは、今日でなくていい。1年後でも3年後でもいい。ただし、「どの選択肢が、いつまでなら選べるのか」だけは、先に知っておいてください。期限を知ったうえで迷うのと、知らずに迷うのとでは、同じ「迷い」でもまったく違います。
初回相談の出口は「結論」ではなく、この地図です。地図を持ち帰って、あとはご自身のペースで迷ってください。
参考ケース:「決めていない」まま来た、二人の社長
守秘義務がありますので細部は変えていますが、実際にあったご相談の型を二つ紹介します。
一人目は、製造業の社長(60代前半)。「売る気はない。ただ、うちの会社に値段がつくのかだけ知りたい」と来られました。棚卸しの結果、想像より高い評価が見込めると分かり——それでも結論は「続ける」でした。ただし以前と違うのは、「主力の職人さんが働けるうちなら、いつでも次の道が選べる」という期限を知ったこと。「いざとなれば選べると分かったから、安心して続けられる」と言って帰られました。相談から数年、今も現役です。
二人目は、サービス業の社長(60代後半)。同じく「決めていない」まま来られましたが、棚卸しで見えたのは、選択肢の期限が思ったより近いことでした。人材の年齢構成を考えると、動けるのはあと2年。ご本人はその場では決めず、半年かけて家族と話し、翌年に「譲る」と決断。時間の余裕があったからこそ、買い手を選ぶ余裕もあり、納得のいく形で引き継がれました。
二人とも「決めていない」まま来て、出した結論は正反対です。共通するのは、早く来たから、自分で選べたということだけです。
相談に、用意するものはありません
決算書がなくても構いません。「何を聞けばいいのかも分からない」状態で大丈夫です。頭の中にあるモヤモヤを、そのまま口に出していただくところから始めます。整理するのはこちらの仕事です。
強いて言えば、一つだけ。「本当はどうしたいか」の本音は、少しずつで結構ですので聞かせてください。会社の数字より、そちらのほうがずっと大事な判断材料です。
よくある質問
Q. 相談は何度でも無料ですか?
はい。ご相談は無料で、回数の制限もありません。報酬をいただくのは、M&Aを進めると決めて契約し、実際に成約したときだけです。「迷っている期間」に費用は一切かかりません。
Q. 家族にも従業員にも、まだ何も話していません。それでも大丈夫ですか?
大丈夫です。ご相談いただいたことが外部に伝わることはありません。誰にも知られずに検討を進める実務については、従業員に知られずに進める方法の記事で詳しく説明しています。
Q. 借入と個人保証が大きく、それが気がかりで決められません。
その気がかりこそ、初回の棚卸しで真っ先に整理する項目です。保証がどうなるかの見通しが立つだけで、迷いの半分が軽くなる方が多いです。詳しくは個人保証はどうなるのかの記事をご覧ください。
Q. 相談した結果、「売らない」と決めてもいいのですか?
もちろんです。それも立派な結論です。選択肢と期限を知ったうえで「続ける」と決めた方は、その後の経営の迷いも減ります。決めるのはあなたで、私たちは判断の材料を揃える役です。
あわせて読まれています
まずはご相談ください
「決めていません」のまま、お越しください。決めるための材料を、一緒に揃えるところから始めます。
一人で抱えているより、一度ご相談いただく方が、気持ちが楽になることがあります。
ご相談を、代表の吾郷が直接お受けします。
監修:中小企業診断士・事業承継士 吾郷 泰佑
京都府を中心に、小規模M&A・事業承継のご相談に1,000件以上向き合ってきました。完全成功報酬で、ご相談から成約まで代表が直接伴走します。
→ 代表紹介


コメント